生きている

完成して、展示を待っている子。
名前は『初花』読みは『ういか』です。

名前の由来は、お友達にこの子を見せたとき「あ、芸能人のあの人!あの人に似てる~」「あの人って誰?」「あの人だよ、ほら、芸人の…、あぁ、思い出せない~」「えぇ~芸人?誰なの??めちゃ気になる~」
結局その場で思い出せずのちにLINEで連絡をくれました。
ファーストサマーウィカさんだそうです。
芸能人に疎いので知りませんでしたが、うん。確かに目元とか似てる。

そして、イメージは雪の中咲いたお花だったので、初花と名付けました。

今は、展示の時にどうするか、靴を履かせてみたり、アクセサリーを作ったりしています。
そのためスタンドに立たせてミシンスペースにいるのですが、ふと目が合う時があるんですよね。

存在にハッと息を飲む。
でも、安心するような…なんというかうっとりした気持ちになったのです。
製作者の手を離れ、心を持ちはじめた、そんな気がしてしまいます。
そういうのは初めてのことかもしれません。

今後、私が作ったお人形はそうなっていくのだと信じています。

人形作家であると胸を張って言えるようになり、人形に触れることが何よりの喜びであると気付き、生きている間はずっとそうしていたいと決めたんです。
後ろ向きだった頃の私はもういません。

自然と自分の作った子に対して感謝できるようになりました。
『いい加減前を見よ』と教えてくれた人形です。

本当にありがとう!!